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フエンテ・オベフーナ


作 / ロペ・デ・ベガ

訳・脚色 / 田尻陽一

構成・演出・舞台美術 / 神宮寺 啓

愛知県芸術劇場小ホール / 名古屋

響のホール / 福井

関西外国語大学 谷本記念講堂 / 大阪

アルマグロ市立劇場 / 第32回アルマグロ国際古典演劇祭

サン・ペドロ劇場 / 第4回オルメド古典演劇祭

「家族、そして人が結びつくところに正義が生まれ、結びつく力が正義の定義を作り出す。その縮図をこの作品のテーマとして据えてみたい。今回は、敢えて“寓話”として表現したい。」

- 神宮寺 啓

昨年のアルマグロ公演でエミリオ委員長より「来年はロペ・デ・ベガの『フェンテ・オベフーナ』をやってくれ。クセックの作品なら無条件でオーケーだ」との要請を受け、神宮寺啓が新作に挑戦。演出の世界がよりグレードアップ。

さらに東京から資生堂のCM、あの“揺れるまなざし”で一斉を風靡した女優、真行寺 君枝が参加。それを受け名古屋で今、尤も充実した実力を示す 永野 昌也が競演して見事なバトルを繰り広げた。スペインは昨年にも増して拍手の嵐となった。

■ あらすじ ■

領主フェルナン・ゴメスは、領地であるフエンテ・オベフーナの村で好き放題やらかして、村人の不満をかっていた。

領主はかねてから村娘ラウレンシアに目をつけていたが、領主が引き起こした事件がきっかけで、ラウレンシアは村の青年フロンドソに好意を寄せることになる。気に入らない領主は暴挙に出るが村人に殺される。

だが、裁判では…。

公演日程

■ 名古屋公演 ■

4月30日(木)・ 5月1日(金) 19:30~ 5月2日(土)・ 3日(日)・ 4日(月) 15:00~

【会場】 愛知県芸術劇場小ホール 愛知県芸術文化センターB1 名古屋市東区東桜1-13-2 Tel.052-971-5511

【料金】 前売/ 一般・学生 3000円 ・ 中高生 2000円 当日/ 一般・学生 3500円 ・ 中高生 2000円

■ 福井公演 ■

5月15日(金) 19:00~

【会場】 「響のホール」福井まちなか文化施設 福井市中央1-4-13 Tel.0776-30-6677

【料金】 前売/ 3000円 ・ 当日/ 3500円

■ 大阪公演 ■

5月20日(水) 18:00~

【会場】 関西外国語大学 谷本記念講堂 関西外国語大学中宮キャンパス 枚方市中宮東之町16-1

【料金】 資料代/ 100円

■ 作者について ■

ロペ・デ・ベガ(1562~1635) スペインの劇作家。1500~2500の戯曲を書いたと言われ、現在まで残っているのは425作品。17世紀にはスペイン最高の劇作家として認められ、その作品は庶民から王侯貴族に至るまで広く愛された。

■ 作品について ■

戯曲の特徴として16世紀後半から17世紀初頭にかけての現実社会が、生き生きと映し出されている。当時の時代感覚、考え方に立って脚本が書かれている。この作品は、三幕構成の名誉劇。田舎の村のおおらかな雰囲気ただよう幕開けから緊張の中盤へ、そして怒濤のクライマックスへと、いわゆる典型的なバロック劇と言える。

キャスト

榊原 忠美 | 可児 良友 | 永野 昌也 | 時田 和典 | 樋口 大介 | 鈴村 一也

火田 詮子 | 真行寺 君枝 | 平井 智子 | 喜多 千秋

舞台

吉戸 俊祐 | 鈴木 寛史

照明

近藤 忠光

音響

田中 徹 | 山田 吉輝

舞台衣装

ツボイヒロミ | 荻野 智美 | 松尾 はるか

舞台写真

和玖 瞬

■ その他 ■

2007年の「ヌマンシア」以来、二年ぶりの名古屋公演となります。その間、3年連続でスペイン公演し、お陰様で益々スペインでの評価を高めています。

ここ数年、コロス(群舞、群読)の存在が大きくなり、それに伴いクセックの演劇形態も変わりつつあります。

今年の『フエンテ・オベフーナ』は村が主人公。コロスが村の役割を果たすと同時に村人となり、歴史に残る事件が起きます。まさに今回は、クセックの特徴であるそのコロスを通して登場人物が立ち現れて来るという方法です。

これは演出家 神宮寺 啓が言うところの“コロス劇”であり、世界の演劇界でも類を見ない希有な演出なのです。

その神宮寺は「家族、そして人が結びつくところに正義が生まれ、結びつく力が正義の定義を作り出す。その縮図をこの作品のテーマとして据えてみたい。今回は、敢えて“寓話”として表現したい。」と語っています。

さて、キャストですが、この舞台に東京から女優、真行寺 君枝が参加して事件の引き金となる娘ラウレンシアの役をやります。その他に、お馴染みの火田 詮子、永野 昌也、時田 和典、平井 智子、喜多 千秋らが舞台に挑みます。

今年も7月に、この作品でスペイン公演に招聘されています。その前に是非、名古屋の皆様に、世界へ向けてほとばしるクセックのパッションを味わっていただきたいと思います。

2009年3月 劇団クセックACT制作部


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