『焦がれて…』&『薮の中』シアトリカルライブVOL.2

朗読・音楽・照明・装置が織りなすコラボレーション リコモーションクリエイト2012プレゼンツ

「幻想」と「迷宮」に迷い込む二作品が、あなたの思考に食い込む。

漸く、秋も深まってきました。そして、世に言う芸術の秋です。皆様いかがお過ごしでしょうか?

そこで、この公演が果たして芸術かどうかは定かではありませんが、一先ず皆様に公演のお誘いのご案内をさせていただきます。

今回の作品は、見ていただいても、読んでいただいても後悔しないものだと思います。なんせ、イタリアと日本の短編の名手である二人の巨人作家の最高傑作といわれるものです。幻想的で、迷宮的で心を掻き乱される、つまされる作品です。

そこで、今回の公演を題して「身につまされていただこう企画」となった次第です。

朗読と芝居の狭間を行き交いながら、シアトリカルライブ(劇的表現)を追求しています。

さらに表現の多様性を求めてのそれは…

朗読と音楽と照明、衣装、そして現代美術が織りなす秋の夜のコラボレーション。

作品

『薮の中』 芥川龍之介 1922年作品  芥川龍之介生誕120周年記念

一人の男が薮の中で殺された。事件について、見た人たちが証言する。死んだ男も巫女を通して自分の死を語る。しかし、当事者三人の話は食い違い、真実は分からない。まさに「薮の中」という物語。

もっとも芥川的な短編で出色した佳作である。『今昔物語』巻二十九の『具妻行丹波男於大江山被縛語第二十三』を大幅に創作化したものである。

原作では、盗賊はそのまま立ち去り、女が夫の縄を解いて連れ立って丹波へ向かうという 結末だが、芥川は事件の現場に男の死骸を残した。つまり、芥川はあるひとつの状況に対して、状況が出来上がるために起こりえた三つのドラマを組み立ててみせたのである。

純粋に知的なパズルであり、三人の話はいずれも強い心理的必然性とリアリティをそなえながら、決定的に対立させている。

『焦がれて…』ジョバンニ・パピーニ 1907年?作品 「返されなかった青春」より

年老いた女性が、若い時に貸した一年間を取り崩し、つかの間の若さを取り戻して一日、一日を楽しむ。若さが持つ躍動感に身体全体が感動を覚える。ところが、甦った若さの代償が年老いた彼女を苦しめるようになるのです。

若さへの恋慕、激しい恋、瑞々しい一日の輝き。それと相対して、現実の顔を覆う皺、衰弱した身体、死を背に生きる倦怠な生活。 “一年を貸した”ということから生じる人間の深奥に潜む欲望。それらがモコモコと吹き出し、人生を、そして精神を狂わせてしまう。

1907年に出版された作品である。パピーニは、エドガー・アラン・ポーを師と仰ぎ創作活動を進めた。だから、ポーに似て幻想的な物語が現実的に見える事を望まない作品を書いた。

その為に作品の冒頭から物語の非現実性を感じさせられる。老貴婦人が、若さ溢れる23歳の一年間を、老紳士に貸し与えるこの物語はまさにそうである。

停止する時間と無限に繰り返される人生という観念を、作品の中に存在させて見せる。 それは時間との戯れのように見え、郷愁と苦悩に満ちた戯れである。

「身につまされていただこう企画」と言うことで、今回はイタリアと日本の「短編の名手」二人の作品を夫々構成して、共通項として存在する幻想と苦悩、時間と真実の迷宮に迷い込んでいただこうというものです。

朗読と音楽と照明、そして舞台美術を絡めて、それこそもっともっと「身につまされていただこう、考えていただこう」というものです。

作家

芥川龍之介(1892〜1927)

1916年に発表した「鼻」が夏目漱石に激賞され、『芋粥』』『手巾』も好評を博し、新進作家としての地位を確立した。作品はほとんどが短編だが洗練された感覚と機知溢れる分析的解釈の上に小説の技術的形式的完成を追求した。

ジョバンニ・パピーニ(1881〜1956)

1903年に『レオナルド』を創刊し、幻想的な短編群を書き、イタリア文学の地方性の打破を図った。代表的な前衛雑誌で活躍したが、1921年『キリストの生涯』を発表し、カトリックに転向した。以降、ファシストに接近した。この作品は彼の代表作でもある。

日時

○ 11月21日水曜日 開場13:30 開演14:00『焦がれて…』 開場18:30 開演19:00『薮の中』

○ 11月22日木曜日 開場13:30 開演14:00『薮の中』 開場18:30 開演19:00『焦がれて…』 ��上演時間 各1時間

会場

損保ジャパン・人形劇場「ひまわりホール」 名古屋市中区丸の内3-22-21 損保ジャパン名古屋ビル19F TEL 080-1137-9733

料金

前売券 一作品 2,000円  二作品 3,000円 当日券 一作品 2,500円 ��尚、当日(前売券、当日券共)半券ご持参の方は、1,000円にてもう1作品をご覧いただけます。 ��ちらしご持参の方は、前売り扱いにさせていただきます。

キャスト・スタッフ

朗読 藤沢理子、樋口大介、榊原忠美

演奏 坂野嘉彦(クラリネット、鍵盤ハーモニカetc) 飯沼真(ダブルベース)

照明 杪谷直仁

装置表現 松本三重子

衣裳 平野美喜

舞台監督 吉戸俊祐

写真 大脇崇

制作 リコモーションクリエート、栗原雪子

制作協力 北村ふみ、小木曽琴江、田中弘美

協力 PAP・でらしね、nieve、劇団クセックACT

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