【『セビーリャの色事師と石の客人』公演延期のお知らせ】
劇団クセックACT2020公演 『セビーリャの色事師と石の客人』について、劇団内および劇場などと協議を重ねておりましたが、結論として来年まで延期の選択いたしました。
新型コロナウイルスの感染をこれ以上拡大させず、ご来場いただくお客様、出演者および関係者の安全を守るための苦渋の決断です。
なにとぞご理解ください。
このコロナ禍が収まり次第、クセックは稽古を再開し来年の公演に臨みます。
これを舞台をより深化させるための、雌伏の時間ととらえ、再びお目にかかることを楽しみにしております。
チケットの払い戻しについては、改めてお知らせいたします。
今しばらくお待ちください。
なお、延期した公演は来年GW頃の上演を予定しております。
お問い合わせは、下記メールアドレス、またはコンタクトフォームよりお願いいたします。
お問い合わせ先
★翻訳・田尻陽一のことば
今回のコロナウイルス、致死率を見るとアジア型(中国・韓国・台湾・日本)とヨーロッパ型(アメリカを含む)とでは違うウイルスではないかと思います。もっとも外から家に帰ってきて手を洗うスペイン人にお目にかかったことはありません。しかし、感染防止の観点から「人からうつされない」という防御姿勢ではなく、「人にうつさない」という自重姿勢を取るのが賢明かと思います。劇団クセックACTも苦渋の選択をしました。4月30日から5月3日までの公演を延期とします。まだ連絡が来ませんが、7月のスペイン公演も中止になる可能性大です。
劇団クセックACT 2020 公演
劇団設立40周年記念
女優 火田詮子 追悼
セビーリャの色事師と石の客人
誰だ?
一人の男だ。
名前は?
名前などない。
いったい、これは何事だ?
何事? 男と女のことだ。
ティルソ・デ・モリーナ 原作
◇ 翻訳・脚色・脚本
田尻 陽一
◇ 構成・演出・舞台美術
神宮寺 啓
4月30日(木) 19:00 ~
5月1日(金) 14:00 ~
5月2日(土) 14:00 ~ アフタートーク
5月5日(日) 14:00 ~
5月2日 終演後 アフタートーク
田尻陽一vs神宮寺 啓「ドン・ファンって何者?」
・会場
愛知県芸術劇場小ホール
愛知県芸術文化センターB1
・料金
前売/一般 3,000円 学生 1,500円
当日/一般 3,500円 学生 2,000円
○後援
スペイン大使館 セルバンテス文化センター 愛知県 名古屋市
愛知県教育委員会 名古屋市教育委員会 名古屋スペイン協会
○協力
キョーイクホールディングス(株) 泉不動産 鬼頭印刷(株)
PAPでらしね サポートプラス
◇ キャスト
榊原 忠美
吉田 憲司
玉川 裕士
山田 吉輝
永澤 こうじ
吉川 統貴
安部 火韻
平井 智子
清水 絵里子
加藤 由以子
斉藤 弥生
今枝 千恵子
柴田 真佑
◇舞台監督
鈴木 寛史
◇ 音響
田中 徹
◇ 照明
花植 厚美
◇ 衣装
まさきよしこ
◇ 舞台写真
和玖 瞬
◇ 舞台記録
ミックスプロ
◇制作協力
武田 仁美
■ 上演意図
劇団がスペイン黄金世紀演劇で注目し続けてきたティルソ・デ・モリーナの最高傑作をついに上演する。
ドン・フアンが性に溺れることはない。
多くの女性を抱え込むこともしない。
ドン・フアンが言葉巧みに、時には友人を裏切ってでも女を手に入れることは、裏返してみれば、当時の権力やモラルに立ち向かうことでもあった。
体制に逆らったドン・フアン像を現代に問いかける。
■ 著者と作品紹介
ティルソ・デ・モリーナ( 1579年~1648年)
スペイン黄金世紀演劇を代表する一人。
1600年にはメルセド修道会に入ったが、戯曲にも手を染め、ロペ・デ・ベガ流の、しかし心理描写に長けた名作を300篇ほど遺している。戯曲として『不信心ゆえに地獄堕ち』『緑色のズボンをはいたドン・ヒル』などがある。
『セビーリャの色事師と石の客人』は、モリエールの『ドン・ジュアン』、モーツァルトの『ドン・ジョバンニ』など、ドン・フアンものの最初の作品である。
スペイン国内にあっては後世アントニオ・デ・サモラ(1676~1750)やホセ・ソリーリャ(1817~93)によって書き継がれた。
その他、バイロン、バーナード・ショーらもドン・フアンを主人公に名作を残している。まさに世界演劇史において注目すべき作品である。
■ あらすじ
神の審判を恐れず、道徳・権威をも顧みず、女性を征服することのみに命をかける一世の反逆児ドン・フアン。
そのドン・フアンに魅せられ、誑かされる多くの美しい女性たち。不敬にもドン・フアンは自ら殺してしまった死者を嘲笑して食事に招待する。