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五年経ったら


賭博師 さあ、カードを。あなたのエースを出しなさい。 青年 ボクの心臓…。 賭博師 勝ち負けをきっちりつけないと。さあ、あなたのカードを。 青年 ボクのカード。 青年 最後のカードだ。 賭博師 わかった、勝負。

劇団クセックACT 結成30周年記念公演

作 = ガルシア・ロルカ 翻訳・脚色 = 田尻 陽一 構成・演出・舞台美術 = 神宮寺 啓

主人公は時間。そして、時間に絡みつかれた愛と死。 時間の原っぱを彷徨う青年は、フロックコートに着替え、賭博師たちとトランプを始める。そして…!?時刻は夕方の6時だった。



ここしばらく、昨年の「フエンテ・オベフーナ」を始め、スペインの古典演劇を発表し続けてきたクセックACTが、今年は劇団結成30周年を記念してスペインの現代作家ガルシア・ロルカの作品『五年経ったら』を上演いたします。

『五年経ったら』は、1984年にクセックがガルシア・ロルカを取り上げた最初の作品です。その後1995年に再演して好評を博しました。そして、ここ数年、再演するなら”あの『五年経ったら』を上演して欲しい”との声が多く寄せられ、今年、その思いを結実させるべく「30周年記念特別企画」として取り上げることにしました。

今回は、田尻陽一が「この芝居には、今という時間は経過しない。あるのは昨日と明日。ロルカの愛されたい、愛したいという願望(コンプレックス)が作品には渦巻いている」と、熟慮しながら新たに翻訳、脚色を加え、ロルカの詩的な散文に迫ります。さらに構成・演出は日本で最も多くロルカ作品を手がけている神宮寺啓。“垂直に呼吸する動かない時間をさま