劇団

クセック

ACT

1980年1月、国際青年演劇センター(KSEC)に参加していた神宮寺 啓を中心にプロデュース集団KSEC<名古屋>として誕生。 

6年間のプロデュース公演を経た後、1986年8月、より強固な演劇集団を目指し、関西外国語大学教授、田尻陽一の参加を得て、劇団クセックACT'86を結成しました。

設立以来、一貫してバリエ=インクラン、ガルシア・ロルカ、フェルナンド・アラバールなどスペインの劇作家の作品を主に取り上げるとともに、サミュエル・ベケットや寺山修司の作品も独自の解釈を施し、“動く絵画”と言われる独特の舞台造形美を構成してきました。

私たち、劇団クセックACTは本拠地の名古屋だけにとどまらず、大阪、福井、東京など各地で公演活動を行っており、1990年にはニューヨークの第3回IATI演劇フェスティバルで「死にっぱぐれの舞踏会」を上演。エル・アプラウソ紙の「演劇部門年間最優秀賞」を受賞しました。

2002年はスペインより招聘を受け「アルマグロ国際古典演劇祭」に参加し、スペイン全国紙「エル・パイス」紙上で高い評価をいただきました。また、2004年はバルセロナにて「第5回アジアフェスティバル」、2008年3月にはムルシア、アルメリーアの各演劇祭。さらに、2年連続して「アルマグロ国際古典演劇祭」、「オルメド古典演劇祭」での公演を挙行しました。

「平成9年度愛知県芸術文化選奨」受賞

「平成20年度名古屋市芸術奨励賞」受賞

演劇には、「戯曲内のことば」と「舞台上のことば」という2種類のことばがあります。戯曲内のことばは劇作家が作るものであるのに対し、舞台上のことばは表現集団である劇団が作るものです。ですから、同じ作品を上演しても表現集団が違えば、舞台上のことばは違ってきます。私達はこれまで、戯曲に埋没したことばを人工的に再現するのではなく、私達が舞台の上で表現すべき、表現したいと願っている自分たちのことばを求めて活動してきました。強制された日常性からの脱却を、私達は自分のことばで表現したいと思います。

 

ことばを発したとき、一番重要なことは、そのことばの響きです。そこから音のイメージが生まれ、さらに意味のイメージへと繋がっていきます。ことばの響きが違えば、音のイメージが違い、したがって意味のイメージも違ってきます。現代社会のまっただ中で自己喪失してしまった私達は、社会的に強制された様式(音の響き)から脱却し、自己の存在を証明する私達の様式を確立する必要があります。そこに、自分たちの存在意義(意味のイメージ)を現前化するためです。


演技についても、同様のことが言えます。日常的な「立つ」「座る」「歩く」と言った仕種を、どのように自分の肉体言語として舞台上に構築するかということが、私達にとって重要な課題です。日常の呪縛から解放された肉体によって、生きている喜びを全身で表現したいと願っています。ことばと肉体によるイメージの積み重ね、その偶発性にドラマトゥルギーがあると確信しているからです。


スペインの作品を主に上演し続けるのは、カリカチュアライズされた日常が奇妙な幻想を伴って私達に迫ってくるからです。拒否された現実が、厳然と虚構として舞台上に出現するからです。私達は、この虚構を舞台に出現させることで、私達のイメージを観客のみなさまと共有したいと願っています。

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